「原油の備蓄は254日分あるから大丈夫」——テレビのニュースを見て、そう安心した方も多いのではないでしょうか。

でも正直に言うと、私はこの数字を聞いたとき、逆に引っかかったんですよね。

今、SNSで急速に広まっている「スーパーから消える品目リスト」を目にして、不安を感じている方が増えています。

食品トレー、ラップ、ペットボトル、洗剤ボトル、おむつ、生理用品、ゴミ袋……。

このリスト、調べてみるとデマでも煽りでもなく、石油化学産業の構造的な問題にしっかり根拠があるものだとわかりました。

この記事を読み終わる頃には、「なぜ石油はあるのに製品が消えるのか」というカラクリがすっきり理解でき、パニックに巻き込まれずに家族を守る具体的な方法まで見えているはずです。

焦る必要はありません。

でも、知らないままでいるのは、もっと怖いかもしれません。

原油不足でスーパーから消えるものリスト

2026年3月24日現在、ホルムズ海峡が事実上の封鎖状態にあることは、もうニュースで耳にした方も多いでしょう。

2月末に始まった米・イスラエルによるイラン攻撃への報復として、イラン革命防衛隊が船舶への威嚇やGPS妨害、海上保険料の12倍高騰という「コスト封鎖」を展開しました。

平時なら1日約120隻が通過していた世界の石油輸送の大動脈が、ほぼ止まっている状態。

一部では「安全回廊」と呼ばれるルートを使って数隻が通過したり、AIS信号を切った「影の船団」がこっそり抜けたりしているものの、全体の物流量は平時の5〜10%程度にまで落ち込んでいるとされています。

 

ここで気になるのが、「でも日本には原油の備蓄が254日分あるんでしょ?」という話。

確かにその通りで、国家備蓄と民間備蓄を合わせると、原油そのものはそれだけの量が国内に存在しています。

ただし、すでに政府は民間15日分+国家30日分、合計45日分の過去最大規模の備蓄放出を3月16日から開始しており、この254日分という数字も刻一刻と目減りしている最中なんですよね。

そして何より、ここに多くの人が見落としている落とし穴がありました。

原油タンクにいくら原油が溜まっていても、私たちの生活に必要なプラスチック製品は「原油そのもの」からは作れません。

原油は精製プロセスを経て、まず「ナフサ」という粗製ガソリンに変わります。

 

このナフサがエチレンやプロピレンといった基礎化学品の原料となり、そこからポリエチレン、ポリプロピレン、PET樹脂などが生まれ、ようやく食品トレーやラップ、ペットボトルや洗剤ボトルという「製品」の形になるわけです。

わかりやすく言えば、原油は「小麦」、ナフサは「小麦粉」、プラスチック製品は「パン」のようなもの。

倉庫に小麦が山積みでも、製粉所が止まっていたらパンは焼けない

今まさに起きているのは、この「製粉所が止まっている」状態なのです。

 

日本はナフサの約6割を輸入に頼っていて、そのうち中東依存度は約7割。

つまり全体の4割強がホルムズ海峡経由で入ってきていたわけですが、これが物理的に途絶えてしまいました。

経産省は「ナフサは国内需要の約2ヶ月分を確保可能」と発表していますが、民間の分析——たとえばシティグループ証券などの試算——では、実質的な在庫は20日分程度という見方が主流になっています。

経産省と民間で数字に開きがあるのは、「川下製品の在庫」と「ナフサ原料そのものの在庫」を分けて見ているかどうかの違いなので、どちらが嘘をついているという話ではありません。

ナフサ わかりやすく

ただ、原料そのものが20日分しかないという現実は、やはり心に留めておくべきでしょう。

さて、ここで皆さんが一番気になっているであろう疑問に答えておきましょう。

「トイレットペーパーは大丈夫なの?」——結論から言うと、影響はほぼありません

日本家庭紙工業会と経産省が2026年3月19〜20日に公式声明を出しており、トイレットペーパーの原料は国内回収古紙(約6割)と輸入パルプが中心で、中東への依存はほぼゼロとのこと。

97%が国内生産で、各メーカーに増産余力も十分あるそうです。

 

1973年のオイルショックのときに起きたパニック買いを覚えている世代の方もいるかもしれませんが、今回は「モノがない」のではなく、「パニック買いさえしなければ普通に買える」状況。

ティッシュも同様なので、ここは冷静にいきたいところです。

ただし、包装に使われるフィルムや輸送費の高騰で、価格が若干上がる可能性は残っているので、その点だけは頭の片隅に入れておくといいかもしれません。

では、実際にスーパーから消えやすい、あるいは大幅に値上がりしやすいのはどんな品目なのか。

 

ざっくり整理すると、影響の大きさは「どれだけナフサ由来の素材に依存しているか」で決まります。

食品トレーやラップ、ペットボトルは、ポリエチレンやPET樹脂がそのまま原料ですから、影響は最も早く、最も大きく出るグループ。

洗剤ボトルやシャンプー容器もポリプロピレンに依存しているので同じ構造です。

おむつや生理用品は合成繊維や不織布がポリエチレン系ですし、ゴミ袋や調味料のチューブも石油化学製品そのもの。

 

一方で、米や野菜、肉といった生鮮食品そのものが消えるのはもう少し先の話になりそうです。

肥料危機——尿素価格が40〜70%も上昇している——の影響が本格化するのは秋以降の収穫期。

短期的には、むしろ「食品はあるのに、それを並べるトレーやラップがない」という、ちょっと想像しにくい事態が先にやってくる可能性が高いのです。

お肉は届いているのに、パックするトレーがないからお店に並べられない——そう聞くと、なんとも歯がゆい話ですよね。

 

つまり、SNSで出回っている「スーパーから消えるものリスト」は、「今すぐ全部なくなる!」という話ではなく、「1〜3ヶ月以内に価格上昇と一部品薄が始まり、夏以降に本格的な棚薄化が進む」というタイムラインを描いたもの。

根拠のないデマではなく、石油化学産業の構造的な脆弱性と、すでに始まっているエチレン減産という現実のデータに基づいています。

だからこそ、パニックになる必要はないけれど、「知った上で静かに準備する」ことが大切なのではないでしょうか。

ナフサ20日分でスーパーの棚が空く理由

ここからは、もう少し踏み込んで「なぜナフサの在庫がたった20日分しかないと、スーパーの棚が空になるのか」を見ていきましょう。

カギを握るのは、国内12基あるエチレン生産設備の稼働状況と、「原油備蓄254日分」の裏に隠れた構造的な問題。

ここを理解すると、「何を」「いつまでに」備えるべきかが自然と見えてきます。

①食品トレー・ラップの供給停止時期

スーパーやコンビニの生鮮コーナーに並ぶ肉や魚のパック、毎日何気なく手に取っていますよね。

あの白いトレーの素材はポリスチレンやPET、ラップはポリエチレン系で、どちらもエチレンから作られる最上流の製品です。

国内12基のエチレン生産設備のうち、2026年3月24日時点ですでに半数の6基が減産に入っているのが現実。

 

具体的に見ていくと、三菱ケミカルが茨城事業所(年間能力48.5万トン)で3月6日から稼働率を引き下げ、水島でも減産に入りました。

出光興産は千葉と徳山の事業所で停止の可能性を取引先に通知しており、これだけで国内全体のエチレン生産能力の16%に相当します。

三井化学も千葉と大阪高石の2基で減産を開始。

住友化学や丸善石油化学の千葉設備も、定期修理後の再稼働を延期している状況です。

このペースだと、メーカーの手元在庫は1〜2ヶ月で薄くなり、4月下旬から5月にかけて「トレー不足による陳列制限」が始まる可能性が高いと見られています。

野村総研の試算では、食品トレーやラップの価格は5〜12%の上昇が見込まれているとのこと。

しかも中国の工場では、すでに原材料の買い占めが報告されているそうです。

ここで起きるのが、なんとも皮肉な事態。

 

生鮮食品そのものはちゃんと入荷しているのに、「並べるためのトレーがないから売り場に出せない」というわけです。

売り場に出せなければ食品は廃棄されてしまい、廃棄が増えればさらに値上げという悪循環に陥ってしまいます。

食べ物は余っているのに買えない——考えるほど、もどかしい構造ですよね。

 

②ペットボトル・洗剤容器への影響

ペットボトルはPET樹脂、洗剤やシャンプーのボトルはポリプロピレンが主な素材で、どちらもナフサ由来。

食品トレーと同じ「蛇口」から流れてくる素材が元になっているので、影響を受けるタイミングも似ています。

飲料メーカーや日用品メーカーは、すでに小売チェーンとの値上げ交渉に入っているという報道もあり、影響が本格化するのは5〜6月頃と予想されています。

2Lのペットボトル飲料や詰め替え用の洗剤が品薄になったり、10%前後の値上がりが起きたりするリスクは、残念ながらかなり現実的でしょう。

「詰め替えパックなら安く済むから大丈夫」と思うかもしれませんが、詰め替え用パックの包装材もまたプラスチック。

つまりこちらも同時に値上がりする構造になっています。

 

さらに厄介なのは、物流資材——樹脂製のパレットや梱包フィルム——の不足も同時に進行していること。

商品を工場から倉庫へ、倉庫からスーパーへ運ぶための「道具」自体がなくなれば、配送コストがさらに跳ね上がり、あらゆる商品の間接的な値上げにつながっていきます。

容器だけじゃなく、運ぶ手段にまで影響が出ているという、まさに「連鎖」としか言いようのない状況。

③おむつ・生理用品などの衛生用品

子育て世帯にとって最も気がかりなのが、おむつや生理用品への影響ではないでしょうか。

これらの製品は合成繊維や不織布が主力素材で、ポリエチレンやポリプロピレンが原料。

つまり、ナフサ不足の影響をもろに受ける品目です。

 

現在のメーカー在庫は約2ヶ月分とされており、4月以降に価格上昇、夏までには一部で品薄が予想されています。

おむつは赤ちゃんにとって「代替がきかない」必需品ですから、在庫があるうちに少しずつストックしておくのが賢明かもしれません。

 

一部では布おむつへの回帰を検討する声も出始めていますが、忙しい子育ての真っ最中にそれが現実的かどうか、正直なところ各家庭の事情によりますよね。

生理用品についても同じ構造です。

こちらも不織布が主力で、代替品として月経カップや布ナプキンがありますが、使い慣れていないものへの切り替えにはハードルがあるのも事実。

やはり「普段使っているものを、少し多めに手元に持っておく」というのが、一番ストレスの少ない備え方だと思います。

 

④ナフサ在庫が極端に少ない背景

ここで根本的な疑問が浮かびます。

「なぜ日本はナフサの在庫をもっと持っておかなかったの?」ということです。

答えはシンプルで、これまで「安い中東からの輸入」に頼りきっていたから。

国内で精製されるナフサは全体の4割にすぎず、輸入の7割超が中東経由です。

しかもナフサの在庫は通常1ヶ月未満しか持たないのが、アジア全体に共通するビジネスモデルでした。

「必要な分だけ、必要な時に買えばいい」というジャスト・イン・タイムの考え方が、石油化学の世界にも浸透していたわけですね。

 

原油には国家備蓄という制度がありますが、ナフサやエチレンには国家備蓄制度が存在しません

民間企業任せになっていて、国として戦略的に備蓄する仕組みが作られてこなかった。

これが「原油254日分 vs ナフサ20日分」という、致命的なアンバランスの正体です。

しかもナフサは、原油を精製する際にガソリンと競合する関係にあります。

原油を精製するとガソリンとナフサの両方が出てきますが、ガソリンのほうが利益率が高いため、精製業者はどうしてもガソリン優先で生産を回しがち。

 

結果として、原油備蓄から精製しても石油化学業界にナフサが十分に回ってこない——という構造的な問題も抱えているのです。

ガソリンの補助金が再開されている今、ガソリン向けの精製がさらに優先される可能性もあり、ナフサにとっては二重の逆風と言えるかもしれません。

 

⑤エチレン減産による製造業への打撃

エチレン減産の影響は、スーパーの棚だけにとどまりません。

自動車のバンパーや内装部品、家電製品の外装、衣料品、建設資材、さらには医療現場で使われる注射器や点滴バッグまで——私たちの生活のあらゆる場面にプラスチックは使われています。

物流の現場では、4月から樹脂パレットや緩衝材の不足が顕在化すると見られており、輸送効率が下がればすべての商品に間接的な値上げが波及します。

日経の試算では、この状況が長期化した場合、GDPを0.5〜1.5%押し下げる可能性があるとのこと。

数字だけ聞いてもピンとこないかもしれませんが、これは日本経済全体がかなりのダメージを受けるレベルです。

 

プラスチック以外への影響として、電気代の問題にも触れておかなければなりません。

「停電するんじゃないか」と心配している方もいるかもしれませんが、短期的には物理的な停電リスクは低いと考えられています。

日本の発電に使われるLNG(液化天然ガス)のうち、ホルムズ海峡経由の輸入依存度は全体の6〜11%程度。

主力は豪州(約40%)や東南アジア、米国など多角化が進んでいるので、すぐに電気が止まるという事態は現実的ではないでしょう。

経産省も「短期的に安定供給に支障はない」と説明しています。

 

ただし、電気代の高騰はほぼ確実

ホルムズ封鎖で世界のLNG供給約20%が影響を受け、スポット市場価格は急騰しています。

日本向けLNG価格は原油連動で3〜4ヶ月遅れで反映されるため、6月以降に本格的な値上げが家計に響いてくるでしょう。

東京電力や中部電力など、LNG火力の比率が高い地域では特に影響が大きくなりそうです。

封鎖が長期化すれば、計画停電の可能性もゼロとは言い切れません。

ポータブル電源やソーラー充電器の備えは、南海トラフなどの複合リスクも考えると、持っておいて損はないはずです。

ナフサ20日分危機を乗り切る計画的備蓄

ここまで読んで、「じゃあ結局どうすればいいの?」と思った方、多いのではないでしょうか。

一番大事なのは、パニックに巻き込まれないこと

パニック買いが一番怖い——それは2020年のマスク騒動や、コロナ禍でのトイレットペーパー品薄を経験した私たちが、身をもって知っていることですよね。

今回の危機が過去と決定的に違うのは、「供給不安」ではなく「供給停止」の可能性があるという点。

 

前回のコロナや2025年の米不足のときは、モノ自体は流通していたけれど人々が殺到して棚が空いた。

今回は、ナフサが途絶えればプラスチック製品の製造そのものが止まるという、もっと根の深い問題なのです。

ゲームのルール自体が変わっている、と言ったほうが伝わるかもしれません。

ここでひとつ、政府の対応について触れておきたいのですが。

政府や経産省が「直ちに影響はありません」「冷静な購買を」と繰り返し楽観的なアナウンスを出しているのには、ちゃんと理由があります。

それは、国民の不安がパニック買いを招き、市場やサプライチェーンをさらに混乱させることを避けたいから。

 

過去のオイルショックやコロナ禍でも同様の呼びかけがあり、実際にパニックが起きたケースを教訓にしているわけですね。

ただし、これは「何も問題がない」という意味ではなく、「まだ準備の時間がある」というサインと捉えるのが現実的でしょう。

だからこそ、「店舗で大量に買い占める」のではなく、「ネットで静かに、計画的に備蓄する」ことが重要になってきます。

楽天やネット通販を活用すれば、人目を気にせず玄関まで届けてもらえます。

重い米袋や油のケース、大容量の洗剤を自分で運ぶ必要もないし、ガソリン代の節約にもなる。

楽天スーパーSALEやお買い物マラソンのタイミングを狙えば、ポイント還元で実質的にかなりお得に揃えられるのも、ネット備蓄ならではのメリットです。

離れて暮らすご両親の住所に別送設定すれば、自分の家族だけでなく、親御さんの備えも一括で済ませることができます。

わざわざ実家まで持っていく手間もなく、ポチッと送り先を変えるだけ。

 

基本方針は「回転備蓄(ローリングストック)」

新しく買ったものは棚の一番奥にしまい、古いものから普段の食事や生活で使っていく。

このルールを守れば、賞味期限切れはゼロで、常に新鮮な在庫を維持できます。

特別なことではなく、「ちょっと多めに買って、先に入れたものから使う」——それだけ。

では、家族4人で約3ヶ月分を想定した場合、何をどれだけ用意すればいいのか。

総額にして1.5〜2.5万円程度で済むので、思ったより負担は軽いはずです。

優先順位の高い順に見ていきましょう。

 

まず最優先は無洗米

肥料危機の影響で、今年の秋の収穫は確実に減ることが見込まれています。

5kg袋を6〜8袋(合計30〜40kg)ストックしておくと安心。

無洗米なら研ぐ水も省けるので、万が一の断水時にも対応しやすいというメリットがあります。

常温で1年は保存できるので、ローリングストックとの相性もぴったりです。

 

 

次に食用油、乾麺、パスタ

輸送費の高騰と包装材への影響で、真っ先に値上がりが予想されるカテゴリです。

食用油は2Lボトルを12本程度、乾麺やパスタは60食分ほどあれば、かなり心強いでしょう。

 

未開封なら2〜3年は保存がきくので、無駄になることはまずありません。

タンパク源の確保として、サバ缶やツナ缶、野菜の水煮缶もぜひ揃えておきたいところ。

 

缶詰は5年保存がきくものも多く、火を使わなくてもそのまま食べられるのが強みです。

1ケース24缶入りを4ケース(計96缶)くらいが目安。

「そんなに缶詰を?」と思われるかもしれませんが、普段の食事にも使えるものばかりなので、ローリングストックで回していけば場所もそこまで取りません。

洗剤やシャンプーの詰め替え大容量パックも、早めに確保しておきたい品目です。

容器の原料であるポリプロピレンが不足すれば、真っ先に影響を受けるのがこのジャンル。

液体洗剤のボトルが手に入りにくくなることを見越して、固形石鹸も併用すると安心感が増すかもしれません。

 

 

トイレットペーパーについては、先ほど「影響はほぼない」とお伝えしましたが、物流費の上昇で価格が上がるリスクは残っています。

大容量の真空パック(200m巻き24ロール入りなど)を箱で持っておくと、コスパも保管効率も良いのでおすすめ。

15年保存タイプのものもあるので、防災備蓄も兼ねておくと一石二鳥ですよね。

 

 

そして意外と盲点なのが、ガラスやステンレスの保存容器

食品トレーが不足したとき、スーパーでの量り売りやトレーなし販売が始まる可能性を考えると、自分で食品を持ち帰れる容器があると便利です。

プラスチックに依存しない生活スタイルへの備えとしても、長い目で見れば無駄にならない投資と言えるでしょう。

おむつや生理用品を使っているご家庭は、いつも買っているものを「いつもより1パック多め」にカートに入れるところから始めてみてください。

一度に大量に買う必要はなく、定期便設定にしておけば自動的に補充されるので手間もかかりません。

最後に、追加の「保険」としてポータブル電源や携帯浄水器も挙げておきたいと思います。

電気代の高騰はほぼ避けられない状況ですし、封鎖が長引けば計画停電の可能性もゼロではありません。

南海トラフ地震のリスクも考えれば、こうした備えは今回の危機に限らず、長期的に家族の安全を守る装備になるはずです。

 

 

ここまで読んでくださった方に、ひとつだけ正直に伝えたいことがあります。

「うちはまだ何もしてないけど、大丈夫かな」——そう感じたなら、今この瞬間が、おそらく一番落ち着いて準備できるタイミングです。

テレビで「直ちに影響はありません」と言っている今。

補助金が続いている今。

パニックが起きる前の、この静かな時間。

ナフサ在庫20日分という現実は、政府の備蓄放出や日イラン協議の進展で好転する可能性もあります。

 

でも、ナフサやエチレンの問題は即効性のある解決策がなく、仮に封鎖が解除されてもサプライチェーンが正常化するまでには2週間から2ヶ月の「空白期間」が生まれます。

この空白期間を埋めるのは、政府でも企業でもなく、私たち一人ひとりの準備なのです。

店頭で棚を空にする買い占めは、自分の首を絞めるだけでなく、周囲のパニックを加速させてしまいます。

でも、ネットで計画的に、少しずつ揃えていく「静かな備蓄」は、誰も傷つけない

むしろ、店頭在庫を他の方のために残すことにもなります。

楽天の定期便やまとめ買いを活用して、今週中にまずは無洗米と食用油と缶詰だけでもカートに入れてみてください。

送料無料のラインを超えるように、まとめて注文すれば配送効率も上がります。

ポイント還元を考えれば、普段の買い物より実質お得になるケースも多いので、「備蓄のために余計な出費をした」という感覚にはなりにくいはずです。

 

パニックに巻き込まれたくない——その気持ちは、すごく自然な感情です。

そしてその気持ちをそのまま「行動」に変えられるのが、計画的な備蓄の一番いいところなのかもしれません。

不安を感じたまま何もしないでいると、いざ棚が空になったとき後悔するのは自分自身。

でも、今のうちに静かに準備を進めておけば、「あの時動いておいてよかった」と思える日が来るのではないでしょうか。

状況は日々変わります。

 

日経、共同通信、ロイター、経産省の発表をチェックしながら、感情に流されず淡々と準備を進めていく。

この危機をきっかけに、家族の防災意識を高め、ローリングストックを生活の一部にしてしまえば、ホルムズ問題が解決した後も、地震や台風といった別のリスクへの備えとして機能し続けます。

危機は、家族の結束を強めるチャンスでもある——そんなふうに前向きに捉えながら、今日からひとつずつ、始めてみてはいかがでしょうか。

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